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オーキシンデグロン法によるプロテインノックダウン

Protein knockdown by the use of the auxin-inducible degron(AID)technology
斎藤裕一朗,鐘巻将人
Yuichiro Saito1)/Masato T. Kanemaki1)2):Department of Chromosome Science, National Institute of Genetics1)/Department of Genetics, SOKENDAI2)(国立遺伝学研究所遺伝メカニズム研究系1)/総合研究大学院大学遺伝学専攻2)
10.18958/6649-00001-0000967-00

近年,低分子化合物を利用してタンパク質分解経路を制御するプロテインノックダウン技術が注目されている.プロテインノックダウン技術として代表的な標的タンパク質分解誘導薬は,従来標的にできなかったタンパク質にも作用する次世代薬として期待されており,遺伝学を利用したプロテインノックダウン技術であるデグロン法は,タンパク質分解除去の迅速性,効率の高さ,可逆性から細胞生物学研究において利用が進んでいる.本稿では,標的タンパク質分解誘導薬とデグロン法の共通性と差異を概説し,われわれが開発したオーキシンデグロン(AID)法とAID変異細胞作製に関して説明をする.最後にAID法が標的タンパク質分解誘導薬開発にどのように貢献できるかを議論する.

デグロン,オーキシン,ゲノム編集,細胞工学

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