糖鎖はタンパク質や脂質に付加される翻訳後修飾体で,核酸・タンパク質に次ぐ第三の生命鎖ともよばれている.タンパク質の糖鎖修飾は,フォールディング,局在・活性制御などさまざまな役割を担っており,生理的には細胞接着,宿主病原体相互作用,シグナル伝達など,細胞表面でのイベントに関与することが多い.RNAは言うまでもなく遺伝子発現やタンパク質合成にかかわるリボヌクレオチドが連なった核酸(生命鎖)である.RNAにさまざまな修飾が生じることは知られているが,タンパク質のように糖鎖修飾を受けると言われても,にわかには信じがたいかもしれない.Flynnらは,スモールノンコーディングRNAにシアル酸含有糖鎖が修飾されており,細胞表面に存在していると報告した(Flynn RA, et al:Cell, 184:3109-3124.e22, 2021)
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