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好中球由来エラスターゼが誘導するがん細胞特異的な死

スタンフォード大学 博士研究員 新妻耕太

中球は自然免疫応答の最前線で働く細胞であり,さまざまな病原体を感知して活性化し,抗微生物作用のある物質を放出して殺傷する能力を有している.一方でがん細胞に対しても好中球が殺傷能力をもつ現象が知られてきたが,詳細な分子メカニズムは明らかになっていなかった.アメリカ・シカゴ大学のCui氏らは,ヒト好中球が産生する好中球エラスターゼ(ELANE)がさまざまなタイプのがん細胞に細胞死を誘導することを発見し,さらにその分子メカニズムを明らかにしてCell誌に報告した(Cui C, et al:Cell, 184:3163-3177.e21, 2021).

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2021年9月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2021年9月号 Vol.39 No.14
空間トランスクリプトーム
細胞内局在から組織構成まで、遺伝子発現の位置情報がわかる!

沖 真弥,大川恭行/企画
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