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選択的スプライシングで起こるDNA修復異常―新たなタイプのHR-deficiency

愛媛大学プロテオサイエンスセンター 村井純子

同組換え(homologous recombination:HR)はゲノムの安定性,がん抑制にきわめて重要なDNA修復経路である.一方で,その機能低下(HR-deficiency)により,DNA障害型抗がん剤(プラチナ製剤)やPARP阻害剤といった抗がん剤の効果が高まるので,がん細胞のHR-deficiency評価が重要視されている.HR-deficiencyの原因として,BRCA1/2やFanconi Anemia(FA)経路因子(FANCAFANCCなど)の遺伝子変異がよく知られているが,今回,新たに選択的スプライシングがHR-deficiencyの原因となり得ることが報告された(Karasu ME, et al:Mol Cell, 84:2634-2647.e9, 2024).

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DOI:10.18958/7623-00004-0001809-00

2024年12月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2024年12月号 Vol.42 No.19
AIで識別してオミクスで理解する 生体イメージング
複雑すぎる生命機能と疾患の全容をどう解くか

菊田順一/企画
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