- [SHARE]
-
Q8. もっときれいな泳動像が欲しいんです!
- A.電流値または電圧値を下げて泳動時間を長くしよう
- 時間をかけて泳動することで,スマイリングのないシャープな泳動像が得られる場合がある.電圧は50~200Vの範囲での泳動が推奨される.
- A.アプライするサンプル量を変えてみよう
- 染色方法によっても変わるが,通常のCBB染色の場合,アプライするサンプル中のタンパク質量を5~50μg/レーン程度に調整することで,きれいなバンドが得られる.
- A.ウェル間のアプライ溶液量を一定に揃えよう.またブランクのウェルは作らないようにしよう
- ウェル毎にアプライ量に差があると,電圧に偏りが生じ泳動が歪んでしまう場合がある.
- A.市販のSH基の再結合防止剤を加えてみよう
- 泳動中にタンパク質のSH基の再酸化が起こることがあり,その結果バンドがシャープにならないことがある.アトー社のEzRunC+などの市販のSH基の再結合防止剤を加えることで改善される場合がある.
Q7 分離が悪い電気泳動のQ&A一覧へQ9 広がるバンド
TOP
プロフィール
- 森山 達哉(Tatsuya Moriyama)
- 京都大学農学部食品工学科卒.同大学院農学研究科修士課程,博士課程ののち,京都大学食糧科学研究所助手 等を経て2005年に近畿大学農学部講師,2008年准教授.その間,1996年米国スタンフォード大学招聘研究員(1年間).毎日多くの元気な学生たちと一緒に,食品成分の生理機能性(特に脂質代謝への影響)と安全性(特にアレルゲン性)に関する研究を行っている.基礎研究だけでなく,社会の役に立つ「アウトプット」を意識した研究を進めています.
- <著作>
-