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Q22. 抗体をなるべく節約したいのですが…
- A.メンブレンとの反応溶液をなるべく減らせばいい.そのためにはシーリングやラップ,パラフィルム上での表面張力を利用したメンブレンとの反応方法などを用いよう
- 貴重な抗体の場合はなるべく使用量を減らしたい.そのような場合は上記の方法でメンブレンと反応させると節約できる.
- A.抗体の希釈ストック溶液をつくってから使おう
- 少量の貴重な抗体の場合,毎回原液からピペッティングでサンプリングしているとロスが多くなる.このような場合,BSAなどの保護用のタンパク質(10 mg/mL程度)やグリセロールを含むバッファーを用いて10倍程度に希釈した「希釈ストック」をつくり段階希釈した方がロスが少なくなる.ただし,薄めすぎると抗体価の低下を招くので注意が必要である.
- A.高感度な検出手法を用いよう
- 高感度な検出試薬(Q30参照)や抗体反応促進剤などを用いると,抗体の使用量を1/5から1/20程度に減らすことが可能.
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プロフィール
- 森山 達哉(Tatsuya Moriyama)
- 京都大学農学部食品工学科卒.同大学院農学研究科修士課程,博士課程ののち,京都大学食糧科学研究所助手 等を経て2005年に近畿大学農学部講師,2008年准教授.その間,1996年米国スタンフォード大学招聘研究員(1年間).毎日多くの元気な学生たちと一緒に,食品成分の生理機能性(特に脂質代謝への影響)と安全性(特にアレルゲン性)に関する研究を行っている.基礎研究だけでなく,社会の役に立つ「アウトプット」を意識した研究を進めています.
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