David Allis,Bryan Turnerにより提唱された「ヒストン上のアミノ酸における異なる化学修飾が異なるクロマチンの構造・機能を規定する」という考え方,いわゆるヒストンコード仮説は,近年の目覚しい研究の進展により,より複雑で修正された考え方に変換されつつある.確かに「遺伝コード」に対するような「ヒストンコード」というものは存在しないとしても,この約10年間の研究により,ヒストンコードの実体であるさまざまな化学修飾がクロマチンの構造制御や機能にかかわるあらゆる反応の調節に寄与していることが示されてきた.その多様性はさらに広がり,その重要性はさらに増してきている.本特集では,このヒストン化学修飾研究の最新の知見,特に生命機能制御における異なるヒストン化学修飾の役割について紹介する.
エピジェネティック制御のなかでも今や生命現象の解明にかかせない注目のヒストン化学修飾をご紹介!クロマチンの制御を介してヒストン化学修飾がどのように多様な生命機能に作用するのか,その分子機構に迫ります.
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