ゲノム配列がすべて解読されても,なぜ細胞の種類に特徴的な形質が生まれ維持されるのか,答えは出ない.DNAとヒストン修飾によるエピジェネティクス機構は,DNA塩基配列の変化なしに細胞世代を超えて継承される遺伝子サイレンスを生じる機構である.正常なエピジェネティクスとは?どのようなメカニズムで? 癌をはじめとするさまざまな病気とエピジェネティクスの破綻は? その制御は?などの疑問に答えながら,エピジェネティクスがさまざまな生命科学領域の基盤になることを示したい.
DNAやヒストンのメチル化に代表されるエピジェネティック修飾と遺伝子発現機構との関係が近年急速に明らかになってきています.また,エピジェネティック修飾の異常が疾患の原因となっている例も報告され,エピジェネティクス研究は疾患解明という観点からも大変注目を集めています. 本特集では,発生や分化,細胞記憶においてメチル化修飾が果たす役割を中心に,ゲノムワイドなDNA修飾のメカニズム解明,癌をはじめとする疾患とのかかわり,そしてケミカルジェネティクスによるクロマチン修飾研究まで,進展著しいエピジェネティクス研究の最新知見をご紹介しています.
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