第12回「スパルタ病理で勝手に索引!」完全索引|Dr.ヤンデルの 勝手に索引作ります!

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スパルタ病理で勝手に索引! の完全索引

スパルタ病理塾

あなたの臨床を変える!
病理標本の読み方

小島伊織/著

定価3,960円(本体3,600円+税10%) A5判 206頁 医学書院

スパルタ病理塾

※本Web版では完全索引を掲載(本誌誌面では簡略版と解説を掲載しています)

市原のオリジナル索引

読み 項目 サブ項目 ページ
1さつ 1冊しか思い当たりません 180
400ばい 「400倍,40倍,4倍で顕微鏡を扱うように,患者の問題についてスケールを分けてとらえる」考え方 33
Azan Azan染色は膠原線維を青,細胞成分やフィブリンを赤に染めます 98
CD20 CD20陽性は,B細胞性であることを意味します 134
compatible compatible with〜,consistent with〜 174
ESD ESDなどで全摘を希望する 175
EVG EVG染色では内弾性板を評価してください 105
IgA IgA血管炎 皮疹は浸潤を触れる紫斑と表現されます 86
触知可能な紫斑(IgA血管炎) 86
suggestive suggestive of〜 174
suspected suspected〜,suspicious for〜 174
UIP UIPパターンについては間質に炎症が起こるというより病的間質が形成される病変ととらえたほうが理解しやすい 113
あくせい 悪性リンパ腫は,①まずはホジキンリンパ腫様であるか,②そうでなければ濾胞形成があるか,③そして異型度はどうか,を考えます 131
あとぴー アトピー性皮膚炎の皮疹 79
あぽとー アポトーシスの像 80
いえんの 胃炎の所見を述べる一言目には,何をもってくるべきでしょうか 149
いけいが 「異型が高度」という一言でもって一瞬で癌の診断をつけてしまう 30
いんかえ 陰窩炎・陰窩膿瘍の意味するところは,好中球による陰窩の破壊です 64
いんかの 「陰窩のねじれ」という所見から,かつて陰窩が破壊され再生したという来歴を思い浮かべつつ 65
いんたー インターフェイス肝炎 56
えんしょ 炎症性病変の病理組織は,①炎症細胞,②標的組織という2つの方向から攻めると理解しやすい 53
かいよう 潰瘍瘢痕上の粘膜内癌は,現時点までずっと粘膜内癌であった保証がない 104
かくかは 角化は細胞質の好酸性が増す 38
かくがさ 核が細胞質の中心になく,核の位置に偏りがあるということは,細胞質の広さに偏りがあるということです 42
かくしょ 核小体が目立つようになるのは,タンパク質の合成のためにリボソームがたくさん必要になるから 21
かくじん 核塵(アポトーシスした細胞の断片)を貪食するマクロファージ 145
かくのけ 核の形態はその細胞の活動性を,細胞質の形態はその細胞の機能的分化を反映する 21
かくのそ 核の相互圧排像や微細顆粒状のクロマチンなどを確認して小細胞癌の診断を確定 47
がっかい 学会などでのプレゼンテーションでは一目でわかる情報を提示しなければなりません 103
かんさつ 観察者が,「主訴」を読み取りにいくしかない 150
かんじょ 管状 154
かんじょ 管状の場合は組織実質のなかに空間(管腔)がみられ,逆に乳頭状の場合は,空間の中に組織が浮かんでみえる 158
かんじょ 管状,篩状,乳頭状,胞巣状,索状の5つ 154
かんどと 感度・特異度ともに100%のマーカーはない 121
きていさ 基底細胞層は角化細胞を供給する役割があるので,この部分が増えると角化細胞の供給 76
きほんぞ 基本像が不明瞭なのだから今は病勢が弱い 88
きゅうし 「丘疹」が真皮表層の炎症細胞浸潤に対応 74
きょうみ 興味がある領域は後回しにしたほうが見落としを防げる 92
きょくめ 「局面」とはわずかに隆起した平坦な広がりのある病変で,真皮表層の炎症細胞浸潤や表皮の肥厚を反映しています 76
くらいて クライテリア(特に特異性の高い所見) 38
くるーに クルーになる所見 38
けいかか 経過観察・再検を希望する 175
けいたい 形態変化は,膨大な種類の遺伝子発現変化の総和 121
けっかん 血管周囲に浸潤するのが好中球ではなくリンパ球の場合は非特異的な所見 85
けっかん 血管周囲の炎症細胞浸潤のため,病変はある程度の硬さを有する 86
げんじゅ 厳重指導の対象 93
けんしゅ 研修医「!」 18
けんたい 検体 採取した検体は,どのように病理検査室に提出したらよいですか? 170
検体が乾燥するおそれがあれば,表面が濡れる程度の少量の生理食塩水をかける 171
こうしょ 紅色なのは血流が豊富なためで,組織における血管の拡張を意味します 76
こくしょ 黒色の弾性線維が断裂・凝集し,本来の肺胞構造が破壊されている 108
さいせい 再生したばかりの細胞は未熟です 22
さいぼう 細胞間橋は細胞間のわずかな隙間に細い突起状の結合がみられる 38
さいぼう 細胞分裂に備えてDNAの複製や遺伝子の転写を盛んに行うことが核腫大という所見と関連している 21
さくじょ 索状 162
しっかん 疾患 疾患特異性の高い所見はせいぜい数個に限られる 49
疾患を疑うきっかけとなる所見も数個覚えておくとよい 49
複数の疾患が特定の臓器で共通する病理組織像を形成するということは,その局所で共通する病態が存在することを意味します 71
臨床的に想定していた疾患と病理診断が異なるのですが 177
しっしん 「湿疹・皮膚炎群の疾患においてかゆみがあり,炎症の持続や掻破刺激によって表皮が肥厚した」というストーリー 87
しっしん 湿疹・皮膚炎と呼ばれるグループ 74
しばっと シバット小体 80
しぼうか 脂肪化(脂肪変性) 61
しぼうせ 脂肪性肝炎のパターン 63
じゃくか 弱拡大 取るべき戦略は,まずは弱拡大でみることなのです 19
弱拡大では細胞にあまりとらわれず,組織構築の変化に着目して観察することが重要 30
弱拡大→強拡大という手順に「体で慣れる」 151
しゅうか 集塊を形成するということは,結合性があるということ 27
しゅよう 腫瘍 腫瘍とは…組織の異常な増殖で,特に細胞の自律的な増殖を主たる特徴とするもの 21
腫瘍らしさといえるもの 22
しゅよう 腫瘍が何かになろうとしている意志を病理所見から感じ取ることが,組織型を決めるための第1歩 36
しょうえ 「漿液性」は表皮内浮腫である海綿状態を反映 74
じょうひ 上皮が本来いるべき粘膜を逸脱して筋層まで達する腫瘤を形成し,つまり異常に増殖している 27
しょうれ 症例検討の章ではプロの思考過程がよくわかる記載になっていて 182
しんきん 真菌の検出 96
しんけい 神経内分泌形態とされるもの 45
しんけい 神経内分泌腫瘍を疑う手がかりの1つ「索状配列」 46
しんじゅ 浸潤癌ではdesmoplastic reactionといって反応性の間質増生をきたすことがある 26
じんじょ 尋常性乾癬の他,慢性湿疹もこのパターン 75
しんたい 身体診察で多形紅斑の皮疹を認識できるようになっておく 82
しんぴに 真皮における厚みのある炎症細胞浸潤により扁平な隆起となり,過角化により鱗屑がみられる 84
しんぴの 真皮の少し深いところにメラニンがあると青みがかってみえます 84
すきるす スキルス(硬性)という名称の由来 162
せんいが 線維芽細胞巣が新鮮な器質化病変であり,これが徐々に成熟して膠原線維を産生していきます 111
せんくう 腺腔側に広がった細胞質で分泌物を産生している 43
せんじょ 腺上皮の主たる機能は何かを分泌すること 42
せんしょ 染色されるべき正常細胞が染色されているかどうか 128
たくさん たくさんメラニン沈着がみられるなら病歴が長いだろう 88
たけいこ 多形紅斑 多形紅斑の重症型で粘膜病変を伴うと,スティーブンス–ジョンソン症候群(Stevens–Johnsonsyndrome:SJS)との鑑別を要します 82
多形紅斑をみたら必ず粘膜疹や発熱の有無,全身症状を確認し,重症度によっては緊急入院の必要性について検討しなければなりません 82
ちょうお 超音波内視鏡における断層像と組織像を対比 103
ないいん 内因性コントロール 129
なぜぶん なぜ分類するか? 35
なにかに 「何かになる」というのが「分化」 36
にくがん 肉眼的に急性期の湿疹は紅斑や漿液性丘疹(水っぽい小さな隆起性病変)として観察されます 74
にゅうと 乳頭状 158
ねんえき 粘液・グリコーゲン・細胞外基質の糖蛋白・真菌の細胞壁 95
ねんえき 粘液の検出 95
のうしん 脳神経内科医,精神科医,一般病理医にとって,力強い味方となる貴重な1冊 183
はいがん 肺癌は,何もなかった空間(気腔)に自ら浸潤する足場を作りながら増大していく 110
はいって 肺って不思議な臓器ですよね.間質なんて本来ほとんどないのに,間質に浸潤する腫瘍ができたり,間質に炎症をきたしたりする病気がある 107
はいほう 肺胞上皮マーカーであるTTF-1,napsin Aが陽性であれば腺癌と診断されます 44
はかいと 破壊と再生が繰り返されるという,慢性疾患としての性質 65
はじめに 初めに認識したい細胞3種類 32
ぱたーん パターン分類は細胞レベルの変化よりも大まかな組織構築の変化をもとに判定されるため,肉眼像とも相関します 71
ぱるぱぶ 「ぱるぱぶる・ぱーぴゅら」.10回口に出して言ってみてください 86
はんのう 「反応性の変化である」 23
はんのう 反応性濾胞過形成における胚中心では,細胞増殖とアポトーシスが同時に亢進します 136
ひふえん 皮膚炎症性疾患のパターン分類 72
びょうた 病態のベクトル 11
ひょうひ 表皮の基底側にいるメラノサイトや,メラニン色素を受け取った角化細胞が傷害されたためにメラニンが真皮に落ちてきて(色素失調といいます) 83
ひょうひ 表皮反応・変化の解釈については,文献6で詳しく考察されていて感動します 79
ひょうひ 表皮肥厚・表皮突起延長と過角化・錯角化ということで,この病変においてもターンオーバーの亢進がうかがわれます 77
ひょうほ 標本の見方が変わるような1冊 182
びょうり 病理診断 病理診断には標本のみを根拠としなければならないというルールはありません. 15
教科としての「病理学」と,診療業務としての「病理診断」の立場の違い 17
「病理診断=形態のみでの診断」という誤解 52
どのようなときに病理診断を依頼したらよいでしょうか? 167
病理診断に適した組織採取のタイミングはありますか? 168
どのように検体を採取すると,病理で確定診断しやすいですか? 169
病理診断依頼箋にどのような内容を記載したらよいですか? 172
病理診断の記載の歯切れが悪いのですが,どういうことですか? 174
ふぃぶり フィブリノイド変性 85
ふせいな 不整な管状・篩状を呈する中分化型腺癌です.腫瘍細胞は円柱状で核が腫大し,極性は乱れ,核小体が観察されます 152
ふるいじょう 篩状 156
ぷれぜん プレゼンテーションにおいてスムーズに一言目を切り出すための語彙 154
ふろんと フロント 24
ぶんか 分化 扁平上皮分化を示唆するマーカーとしてp40 41
腺上皮分化を示すプロトタイプといえる組織形態は腺腔形成,細胞像は粘液産生 42
腫瘍細胞の分化方向と特定の分子発現は一対一で対応しない 121
ぶんしい 分子異常と形態の関係は,近年様々な腫瘍で解明されつつあります 162
べにいろ 紅色なのは血流が豊富なためで,組織における血管の拡張を意味します 76
へんぺい 扁平上皮は表皮に代表されるように,外界から体の組織を守るための強いバリア機能を有します 38
へんぺい 扁平上皮分化の判定基準 角化 39
細胞間橋 41
ほうそう 胞巣状 161
まんせい 慢性非化膿性破壊性胆管炎 58
むしろし むしろ深層に炎症があることが重要 64
もうびょ もう病名を言っているようなものですね 132
やくしん 薬疹や皮膚筋炎の皮疹 79
りんせつ 「鱗屑」はカサカサした付着物であり,組織における過角化・錯角化と対応します 76
りんぱき リンパ球が大型化するのは核が腫大しているからであり,これは細胞活動の亢進を意味します 144
ろほうせ 濾胞性リンパ腫では染色体転座などによりbcl-2が高発現し,アポトーシスが効かないことで腫瘍化するのです 136

著者プロフィール

市原 真(Shin Ichihara)
JA北海道厚生連 札幌厚生病院病理診断科 主任部長
twitter:
@Dr_yandel
略  歴:
2003年 北海道大学医学部卒業,2007年3月 北海道大学大学院医学研究科 分子細胞病理学博士課程修了・医学博士
所属学会:
日本病理学会(病理専門医,病理専門医研修指導医,学術評議員・社会への情報発信委員会委員),日本臨床細胞学会(細胞診専門医),日本臨床検査医学会(臨床検査管理医),日本超音波医学会(キャリア支援・ダイバーシティ推進委員会WG),日本デジタルパソロジー研究会(広報委員長)
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