東北地方は人口比率での医師数が少なく,また山間部が多いため交通の便が悪い地域でもあります.そのため医学生や研修医,若手医師が自施設を離れて,他施設の人たちと一緒に学び合う機会がほとんどありませんでした.一方で,関東や関西方面では県境を越えてさまざまな地域から参加者が集まる,日帰りでの学習企画が開催されています.異なる地域や組織からの多様な参加者が学習企画で交流することで,自分の成長過程を認識し,新たな気づきを得ることができます.そのような場を東北地方にもつくりたいと願い,東北各地の若手医師の先生方と協力して2012年から活動しています.
2012年2月に宮城県で第1回を開催し,その後は病棟急変を想定したシミュレーショントレーニング,プライマリ・ケア領域のケースカンファレンス,何科でも通用するフィジカルアセスメント,複雑困難事例への解決策を探る多職種参加型事例検討会などを開催してきました.「明日からの診療を愉しくする!」をモットーに参加者同士の交流と臨床能力の向上をめざして企画しており,医学生~気持ちが若い医師であれば誰でも大歓迎です.今後は下記の開催が決まっています.
第11回 2016年1月下旬頃(宮城県)ケースカンファレンス
現在は東北各地の医療機関に所属する初期研修医~10年目医師までの約10名の運営スタッフが,SkypeやFacebookを利用して企画会議を行い,年2〜3回の企画を開催しています.将来的には,東北各県で毎年1回ほど企画開催ができるよう,運営スタッフをさらに増やしていきたいです.私たちの取り組みに興味がある方はぜひ,ご連絡ください! 一緒に愉しみながら勉強していきましょう.
佐々木隆徳