pES club(ぺすくらぶ)はpost EBM Seminar clubの略で,飲み会でEBMの話を聴きたい? と学生に聞いたことからはじまった学生EBM勉強会です.最初は医学生だけの勉強会でしたが,年を追うごとに,歯学生,薬学生,看護学生が加わり,現在は東京近郊のさまざまな大学の医・歯・薬・看護学部の学生が低学年から高学年まで集まっています.すでに勉強会の卒業生は150人を超えています.
毎年12月~翌々年3月の期間,毎月1回のペースで,休日の10~18時に,都内の会場にて行っています.月1回の例会での議論を補う目的や資料の配付のために,メーリングリストも活用しています.
1シーズンを15カ月としたEBM学習コースとなっています(現在,第14期).1シーズンを前期,中期,後期と分け,前期では主にEBMの5つのstepに従って臨床医学論文の読み方をマスターし,その論文の結果を現場でどのように活かせばいいかを考えます.ランダム化比較試験,システマティックレビュー/メタアナリシス,コホート研究,症例対照研究の論文を批判的吟味し,診断のEBMの考え方も身につけます.扱う題材も,医師,歯科医師,薬剤師,看護師の立場でよくあるようなシチュエーションを選んでいます.中期では,EBMの各stepに特化した演習を行います.情報検索の方法,情報の使い方などEBMのスキルから,臨床現場でのコミュニケーションの方法や,勉強会のマネージメントのしかた,社会人としての素養などを学びます.さらに年1回の合宿では,プレゼンテーションとフィードバックの練習をします.後期では,再び前期と同様に臨床医学論文の批判的吟味とその使い方を中心に,新たに入ってきた学生に自分の学んだことを伝えていきます.
卒業後にEBMerとして,EBMを現場で実践したり,EBMの普及活動に携わったりしてもらうのとあわせて,各分野でのエビデンスの創出に携われる人材を量産することが目標です.
pES clubの詳細については,下記のwebサイトを見てみてください.
南郷栄秀