スマホで読める実験医学
550円

細胞老化の心血管疾患,糖尿病への関与とその制御

Cellular senescence in the development of cardiometabolic diseases
勝海悟郎,南野 徹
Goro Katsuumi/Tohru Minamino:Department of Cardiovascular Biology and Medicine, Niigata University Graduate School of Medical and Dental Sciences(新潟大学大学院医歯学総合研究科循環器内科学)
10.18958/6397-00001-0001241-00

細胞老化に関する基礎研究が近年目覚ましい発展を遂げ,老化形質や加齢関連疾患の基盤病態として細胞老化が重要な役割を果たすことが明らかになってきた.また,細胞老化は心不全,動脈硬化,肥満・糖尿病といった加齢により有病率が増加する心血管疾患や生活習慣病の発症・進展においても深くかかわることや,老化細胞除去治療をはじめとする広く加齢性疾患の病態を改善し個体寿命延長に寄与することも動物実験で明らかとなっており,心血管疾患においても同様に大きな効果が認められている.細胞老化を治療標的とすることで次世代の加齢性疾患治療法が生み出されることが期待でき,今後のさらなる研究の発展と臨床応用に注目が集まる.

細胞老化,動脈硬化,心不全,糖尿病,老化細胞除去

この記事は有料記事です

(残り約7,800文字)

  • 【スマホで読める実験医学】細胞老化の心血管疾患,糖尿病への関与とその制御
    550円