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チンパンジーナイーブ型多能性幹細胞の開発と活用

Derivation and utilization of chimpanzee naïve pluripotent stem cells
正木英樹
Hideki Masaki:Laboratory of Stem Cell Therapy, Advanced Research Institute, Tokyo Medical and Dental University(東京医科歯科大学高等研究院幹細胞治療研究室)
10.18958/7495-00001-0001438-00

ヒトとマウスのナイーブ型多能性幹細胞の比較から共通点と相違点が明らかになっている.ナイーブ型多能性状態の制御メカニズムの比較検討を目的に,われわれはチンパンジーナイーブ型多能性幹細胞を樹立した.ヒトとチンパンジーのナイーブ型多能性幹細胞はきわめて類似した性質を有しており,チンパンジーナイーブ型多能性幹細胞やその胚モデルから得られる知見はヒトにも外挿性が高いと想定される.生命倫理上の懸念からヒトナイーブ型多能性幹細胞やヒト胚モデルでは実施しにくい研究のパイロットスタディでの活用も期待される.

ナイーブ型多能性幹細胞,プライムド型多能性幹細胞,blastoid,キメラ,exogenesis

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