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筋疾患に対する治療法開発:サルコペニア治療へ向けての新たな展望と課題

Development of novel therapies for muscle diseases:Toward the new approach for sarcopenia
本橋紀夫,青木吉嗣
Norio Motohashi/Yoshitsugu Aoki:Department of Molecular Therapy, National Institute of Neuroscience, National Center of Neurology and Psychiatry(NCNP)〔国立精神・神経医療研究センター(NCNP)神経研究所遺伝子疾患治療研究部〕
10.18958/6647-00001-0000987-00

筋ジストロフィーは筋線維の変性・壊死を主病変とし,筋再生をくり返した結果,しだいに脂肪化・線維化が生じ筋萎縮および筋力低下を呈する.このような病態を示す疾患であるがゆえ,その変化を適切に把握することが困難であったが,築き上げられた研究成果が疾患の理解を深め,より本質的な骨格筋機能の解明へと導いてきた.加齢性筋萎縮であるサルコペニアは,筋疾患とは異なり筋再生像の出現は稀であるが,「筋萎縮」という共通病態をもつ.本稿では,筋ジストロフィーに対する最新の治療法を示し,サルコペニア研究の今後の可能性についても論じる.

骨格筋,筋ジストロフィー,エクソン・スキップ,マイオカイン

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