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骨格筋研究のための最先端解析技術:一細胞解析の選択と注意点

Single cell analysis with state-of-the-art new technology for skeletal muscle research
原田哲仁,大川恭行
Harada Akihito/Yasuyuki Ohkawa:Division of Transcriptomics, Research Center for Transomics Medicine, Medical Institute of Bioregulation, Kyushu University(九州大学生体防御医学研究所附属トランスオミクス医学研究センタートランスクリプトミクス分野)
10.18958/6647-00001-0000985-00

骨格筋は,組織内で最大重量を占める最大臓器である一方で,骨格筋形成,再生の理解には幹細胞をはじめとする微小環境の解析が欠かせない.特に近年は老化によるサルコペニアの発症機序の解明や,ミオスタチンに代表されるようなマイオカインの産生による骨格筋制御など,新たな多細胞ネットワークの理解が進められており,単一細胞レベルでの解析は欠かせないものとなっている.現在発展を続けている一細胞解析技術をとり入れることで,骨格筋研究の大きな発展が期待されている.そこで,本稿では,最近の一細胞レベルの遺伝子発現解析およびエピゲノム解析技術について紹介し,骨格筋研究における一細胞解析の動向を述べる.

scRNA-seq,サンプル処理,空間位置情報,一細胞エピゲノム解析

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