第2回 備えあれば憂いなし アイデアのまとめ方,応募分野の選び方,採択課題の検索方法など
基本的な応募種目は基盤研究か若手研究なので,最初はこれらに出すことを考えるべきだ.研究業績がなく,業績欄もないので挑戦的萌芽研究に出すという人がいる.しかし挑戦的萌芽研究は業績がない人のための応募種目ではない.あくまでも「独創的な発想に基づく,挑戦的で高い目標設定を掲げた芽生え期の研究」である.しかも,挑戦的萌芽研究の新規採択率は他の種目の半分以下で10%前後しかなく,実はすごく競争の厳しい応募種目だ.重複申請で挑戦的萌芽研究にも同時に申請できる人や,本当に萌芽研究にふさわしい研究テーマだけを申請に出すべきだと思う.このような理由で,挑戦的萌芽研究は避けて,より採択の確率が高い基盤研究や若手研究にまず出すべきだと思う.
※データ・年次などは連載当時のものです.現在とは異なる場合があります
児島将康/著
定価 3,800円+税, 2015年8月発行