第2回 備えあれば憂いなし アイデアのまとめ方,応募分野の選び方,採択課題の検索方法など
論文発表などの業績はすごく重要.業績は応募者が申請している研究計画の実行が可能かどうか,これまでの研究結果で判断するための材料になるからだ.だから業績の全くない人の採択はかなり厳しい.普段から業績,特に発表論文を増やすことを意識して,研究活動を行うことが必要である.
業績はなにもNature,Cell,Scienceクラスのものが必要と言うわけではないし,これらに発表論文があっても採択されないことも多い.ちゃんと査読があるジャーナルに数本の論文発表があるなら,最低ラインはクリアしているので安心してよい.論文数の最低ラインとしては,基盤研究Cや若手研究Bの場合,筆頭著者としての論文とそれ以外の論文の合計が5報は欲しい.これは申請書の「研究業績」欄で過去5年間の発表論文を記載することになっているが,5報だと年間平均1報は発表していることになるからである.
※データ・年次などは連載当時のものです.現在とは異なる場合があります
児島将康/著
定価 3,800円+税, 2015年8月発行