第2回 備えあれば憂いなし アイデアのまとめ方,応募分野の選び方,採択課題の検索方法など
研究組織を構成するにあたって,研究分担者,連携研究者,研究協力者の区別はわかりにくい(表).
申請書に記載する研究者のうち,研究分担者は分担金あり,連携研究者は分担金なしである.研究協力者は科研費の応募資格をもたない者がなる.同じラボのメンバーを研究チームに入れるときには,連携研究者でよい.従来のように研究分担者にすると,少額でも必ず研究費を配分しなければならず,事務手続きが煩雑になる.
さて,分担研究者や連携研究者の人選によって,どの程度採択に影響があるだろうか? 基盤SやAなどの大型のものでは,メンバー構成が研究計画に沿ったものであることが必要になるだろうが,この連載で主に対象にしている基盤研究Cや若手研究Bでは規模も小さめであるので単独で応募しても全く問題はない.かえって自分より有名な研究者をメンバーに入れると, 「これは誰の研究なのか?」 と逆効果になることもある.
だから,研究分担者や連携研究者を入れるときには,無理せず自分に合ったレベルの研究者にお願いしよう.
※データ・年次などは連載当時のものです.現在とは異なる場合があります
児島将康/著
定価 3,800円+税, 2015年8月発行