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強迫的な薬物依存の神経メカニズム

理化学研究所生命機能科学研究センター 稲田健吾,宮道和成

物乱用をくり返すと,「やめたくてもやめられない」強迫的な依存状態に陥ることがある.この状態では,薬物の使用が社会的あるいは身体的によくない結果を招くことがわかっていながら,薬物を欲するようになり,社会生活に多大な損失をもたらすことになる.このような依存症を引き起こす薬物は脳に作用するため,依存症の深刻化は脳における何らかの変化により引き起こされていると考えられているが,詳しい神経回路メカニズムは明らかになっていない.今回ジュネーブ大学のLüscher教授らの研究チームは,マウスを用いて薬物乱用から強迫的な依存状態になる際に脳で起きる変化の一端を明らかにした(Pascoli V, et al:Nature, 564:366-371, 2018).

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2019年3月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2019年3月号 Vol.37 No.4
食の機能実効分子のサイエンス
食品が生体に与える影響の理解と制御

國澤 純/企画
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