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細胞のキラリティによって誘導される新生血管のらせん

山口大学理学部　岩楯好昭

実験医学2024年9月号

管状の組織や器官の形態形成は，生物の発生初期に起こる基本的な過程である．脊椎動物の心臓やショウジョウバエの後腸など管状構造は，その形成過程の初期に左右の対称性が崩壊することが知られている．そのメカニズムの理解にはさまざまな進歩がみられるが，上皮や心臓と並んで，もう1つの典型的な管状構造である内皮血管に左右非対称性が出現するメカニズムについては，今日までほとんど理解が進んでこなかった．

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DOI：10.18958/7555-00004-0001702-00