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日本でも加速するALS遺伝子治療の動きと課題

東邦大学医学部内科学講座神経内科学分野 狩野 修

ーパーオキシドジスムターゼ1(SOD1)遺伝子変異を有する筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬「トフェルセン」の製造販売の承認申請が本年5月にニュースになった.ALS患者の2%程度が,SOD1変異を有するとされ,トフェルセンはその遺伝子変異を直接抑制するアンチセンス核酸である.この治療法は,ALSの病態として想定されている酸化ストレス,神経炎症や小胞体ストレスなどよりも,上流に位置する原因にアプローチする可能性があり,病態の進行抑制に留まらず,“停止”への期待も高まっている.SOD1変異症例を含む家族性ALSはALS患者の5〜10%を占めるに過ぎないが,難病中の難病といわれ,多くの治験が失敗に終わっているALSにとっては,ブレークスルーとなる可能性を秘めている.

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DOI:10.18958/7555-00004-0001704-00

2024年9月号掲載

本記事の掲載号

実験医学 2024年9月号 Vol.42 No.14
グルカゴン・GLP-1・GIPの創薬革命
Dual,Triagonistで代謝性疾患治療を加速する

北村忠弘/企画
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