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(実験医学2010年1月号特別インタビュー)
私たちの体の中には,百兆近くもの微生物が生息している.近年,腸内の微生物が私たちの健康状態,特に肥満や代謝に大きな影響を与えていることが明らかになってきた.では実際に微生物はどのように働き,どのように肥満に関わっているのだろうか?
「この星は微生物が優位に立つ生物圏であり,真核生物がこの世界に登場したのは微生物より後のことなのです.だからこそすべての生命は,どのように微生物と共存するか,微生物自身が他の微生物種とどのように共存するか,そして微生物が宿主とどのように共存するのかを学んでこなければならなかったのです」と,Jeffrey I. Gordon(ジェフリー・ゴードン)先生は語る.
Gordon先生はゲノムシークエンスや遺伝子改変マウスの技術を用いて,腸内の微生物叢のマイクロバイオーム(microbiome:生物環境を構成する微生物群のゲノムの総称)を解析し,宿主との共生関係とその制御機構を長年にわたり研究されている.本インタビューでは,Gordon先生の研究の軌跡と最新の技術戦略,そして国際的に広がるヒトマイクロバイオームプロジェクトの動向をうかがった.研究室から多数の優れた科学者を輩出し,メンター(mentor)としても多くの尊敬を受けている Gordon先生の研究理念に触れていただけたら幸いである.
本インタビューは,2009年7月に米国セントルイスで「実験医学」編集部が行いました.Gordon先生のインタビューの日本語版記事は,実験医学本誌(2010年1月号)に掲載しています.Gordon先生の流麗な英語のメッセージを,ぜひお聞きください!
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