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慢性肝疾患の腸内細菌叢が肝発がんを促進する

Chronic liver disease enables gut Enterococcus faecalis colonization to promote liver carcinogenesis
Iida N, et al:Nat Cancer, 2:1039-1054, 2021
飯田宗穂
Noriho Iida:Department of Gastroenterology, Kanazawa University Hospital(金沢大学附属病院消化器内科)
10.18958/6987-00003-0000100-00

肝硬変を含む慢性肝疾患患者の腸内細菌叢が健常者と異なることは複数の報告からわかっていた.しかし,この異常な腸内細菌叢が肝発がんに影響を与えるかどうかが不明であり,この点を本研究は実証した.細菌叢のなかでもEnterococcus faecalisが肝発がんの責任細菌であることを報告した.またなぜ肝硬変患者の腸内細菌叢が変化するかについては,胆汁酸の面から,便中デオキシコール酸の減少がE. faecalisの増殖に関与していることを明らかにした.

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