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ハープ現象の発見:DNゲルでがん幹細胞を創り出す

Rapid reprogramming of tumour cells into cancer stem cells on double-network hydrogel
Suzuka J, et al:Nat Biomed Eng:doi:10.1038/s41551-021-00692-2, 2021
田中伸哉,鈴鹿 淳,王 磊,津田真寿美,龔 剣萍,高阪真路,間野博行
Shinya Tanaka1)2)/Jun Suzuka1)/Lei Wang1)2)/Masumi Tsuda1)2)/Jian Ping Gong2)3)/Shinji Kohsaka 4)/Hiroyuki Mano4):Department of Cancer Pathology, Faculty of Medicine, Hokkaido University1)/WPI Institute for Chemical Reaction Design & Discovery(WPI-ICReDD)2)/Laboratory of Soft & Wet matter, Faculty of Advanced Science, Hokkaido University3)/Division of Cellular Signaling, National Cancer Center Research Institute4)(北海道大学大学院医学研究院腫瘍病理学教室1)/北海道大学化学反応創成研究拠点(WPI-ICReDD)2)/北海道大学大学院先端生命科学院ソフト&ウェットマター研究室3)/国立がん研究センター研究所細胞情報学分野4)
10.18958/6889-00003-0000803-00

われわれはDNゲルの上にがん細胞をまくと,24時間以内に急速にがん細胞のスフェロイドが形成され,SOX2などの幹細胞マーカーの発現が増加し,がん幹細胞が創り出されることを発見した.このゲルによるがんのリプログラミング誘導を「ハープ現象」と名付けた.ハープ現象を基盤とする新しいがん幹細胞マーカーの発見,がん幹細胞治療薬開発への応用が期待される.

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