スマホで読める実験医学
550円

メトフォルミンの血糖降下作用は肝エネルギー低下に起因した糖新生の抑制による

Metformin reduces liver glucose production by inhibition of fructose-1-6-bisphosphatase
Hunter RW, et al:Nat Med, 24:1395-1406, 2018
坂本 啓
Kei Sakamoto:Nestlé Institute of Health Sciences(ネスレ健康科学研究所)
10.18958/6285-00003-0001334-00

糖尿病薬メトフォルミンの主たる血糖降下作用は過剰な肝糖排出の抑制である.その引き金は肝細胞のエネルギー低下に起因したアデノシン一リン酸(AMP)濃度の上昇である.AMP活性化プロテインキナーゼが肝糖新生の主要抑制因子であると考えられてきたが,最近の研究で否定された.本研究はAMPによって抑制される糖新生律速酵素フルクトース-1,6-ビスホスファターゼが,メトフォルミンの重要な標的分子であることを明らかにした.

この記事は有料記事です

(残り約7,200文字)

  • 【スマホで読める実験医学】メトフォルミンの血糖降下作用は肝エネルギー低下に起因した糖新生の抑制による
    550円

関連書籍

実験医学 2019年2月号

時間生物学からサーカディアン・メディシンへ

24-hour societyに挑む概日リズム研究のステージチェンジ

  • 八木田和弘/企画
  • 定価:2,200円(本体2,000円+税)