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寒冷曝露による褐色脂肪組織の活性化は,腫瘍の成長を抑制する

Brown fat-mediated tumor suppression by cold-altered global metabolism
Seki T, et al:Nature, 608:421-428, 2022
関 孝弘,保坂佳代子,阪上 浩,Yihai Cao
Takahiro Seki 1)/Kayoko Hosaka 1)/Hiroshi Sakaue2)/Yihai Cao 1):Department of Microbiology, Tumor and Cell Biology, Karolinska Institutet 1)/Department of Nutrition and Metabolism, Tokushima University Graduate School 2)(カロリンスカ研究所微生物・腫瘍・細胞生物学学部1)/徳島大学大学院医歯薬学研究部代謝栄養学分野2)
10.18958/7173-00003-0000352-00

褐色脂肪組織(brown adipose tissue,BAT)は,化学的エネルギーをATP(adenosine triphosphate)の産生を経ずに効率よく熱に変換するため,低温下での体温維持に生理的役割をもつ.BATの活性化は,脂肪の消費を促し,インスリン感受性を高めるため,肥満や糖尿病などの肥満関連疾患への治療に貢献すると期待されている.本研究では,BATの活性化が,がんの治療にも貢献する可能性があることを明らかにした.

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