アクチン線維は細胞骨格を構成する主成分であり,骨格構造のダイナミックな形成と分解がさまざまな細胞機能を支えている.アクチン線維の分解を担うタンパク質として,ADF/コフィリン(タンパク質ファミリーの総称として並列表記が慣例だが,以下はコフィリンと略す)が筆頭にあげられる.構造生物学的な研究から,①コフィリンがアクチン線維に協同的に結合してドメインを形成しつつ,②アクチン線維の二重らせん構造をきつくする方向にひねることで,③ドメイン境界の線維の構造を不安定化させ,線維を切断するしくみが明らかにされてきた
.....
DOI:10.18958/7495-00004-0001448-00