風邪・インフルエンザ(・COVID-19)
レジデントノート2024年1月号 掲載
日常診療でよく出合う場面で漢方薬を選ぶ際の考え方,使い分けを解説します.本連載では利便性のため本文でツムラの製品番号を併記しています.生薬は黄下線,漢方薬は緑下線で示します.
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今回は,風邪(感冒)・インフルエンザ,そして少しだけCOVID-19を取り上げてみたいと思います.COVID-19パンデミック以来,2020〜21年シーズン・2021〜22年シーズンではインフルエンザの流行がみられませんでしたが,2022〜23年シーズンでは久しぶりにインフルエンザが流行入りし,夏まで定点指数が1をほぼ超えたまま,次のシーズン入りを果たしてしまいました.発生総数は例年より少なかったものの,医師になってはじめてインフルエンザの症例に遭遇したという研修医の先生もいらしたのではないかと思います.漢方薬も治療の選択肢とすべく,これまでの研究をみてみましょう.
10歳代男性,昨夜急に悪寒と頭痛を自覚し,その後,発熱と倦怠感が出現した.翌日の外来を受診し,インフルエンザ抗原検査で陽性.
風邪は,自然に軽快するウイルス性上気道炎です.風邪をきたすウイルスは多岐にわたりますが,風邪の診断がついたうえで原因がアデノウイルスかライノウイルスかということはあまり問題となりません.
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