本連載が大幅加筆して単行本『ハーバードでも通用した 研究者の英語術』になりました!
本連載の主旨・概要は「はじめに~ひとりで学ぶ英語の心得」をご覧下さい
From: thamada@japan.edu
Subject: Request
To: sharrison@usa.edu
また試薬や細胞株の分与を依頼するメールにおいては,“Request”というSubject名をよく見かけます.これも具体性に欠け,不親切なSubject名です.
From: thamada@japan.edu
Subject: CD32 cell line request
To: sharrison@usa.edu
ここでは,“Request”というアクションを表すフレーズにくわえて,何を“Request”するのかという,具体的な試薬や細胞株の名称を入れた方がよいでしょう.特に複数回メールをやりとりする場合には「Re: Re: Re: Request」よりも「Re: Re: Re: CD32 cell line request 」の方が,後からメールを探す場合にも便利です.
From: mtakeda@japan.edu
Subject: Meeting
To: ayamada@japan.edu, byamada@japan.edu, cyamada@japan.edu
これもよく見かけるSubject名ですが,もう少しクリエイティブにしてみましょう.
From: mtakeda@japan.edu
Subject: Scheduling ES cell Meeting-July 3, 12, or 25?
To: ayamada@japan.edu, byamada@japan.edu, cyamada@japan.edu
推敲例のように,アクションを表す「Scheduling」と,具体的なミーティング名「ES cell Meeting」,そして具体的な候補日を尋ねる「July 3, 12, or 25?」を入れれば,受け取った側はメールを開くまえに,このメールの目的を知ることができ親切です.
このように,Subject lineには,そのメール本文のエッセンスを反映するように工夫した,短いフレーズを入れる,相手にとって便利なように,少しだけクリエイティブであるように心がけましょう.
次回は,読みやすいメールを書く3つのテクニックについて解説します.
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Photo: Liza Green (Harvard Focus)