日本学術振興会の特別研究員(DC)は,いくつかの特別研究員のうち大学院博士課程在学のものが応募できる区分である.DCは採択されると研究費として「特別研究員奨励費」が配分される.また令和5(2023)年度から研究分担者としてすべての研究種目に参画できるようになった.これは例えば指導教官が得ている科研費に,研究分担者としてメンバーになり研究費の配分を受けられるというものだ.
そして令和6(2024)年度の公募から,特別研究員(DC)は「国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)」に研究代表者として応募できるようになった.これは「若手研究者の研究活動の国際化を強力に推奨する」ことが目的だ.つまり,特別研究員(DC)に採択されたら,大学院生でも留学できるということだ.
国際共同研究強化の応募資格は次のようになった.
① 令和5(2023)年7月1日現在で「基盤研究(海外学術調査を除く)」「若手研究」又は「特別研究員奨励費」に採択されており,応募時点において研究計画を実施中の研究課題の研究代表者
② 令和5(2023)年4月1日現在で45歳以下の者(昭和52(1977)年4月2日以降に生まれた者)
(赤文字が,今回追加された部分)
「特別研究員奨励費」は,特別研究員の応募のときに同時に応募するものであり,実質的に特別研究員に採用されたら「特別研究員奨励費」を獲得できる.
今回の制度変更によって特別研究員に採用されたら,早期に海外で研究活動を行うこともよい選択肢になるのかもしれない.